2019/11/06 18:01

花茶は4~5種類くらいまでをブレンドして、楽しむことができます。



見た目や香り、味など、お好きな花茶を合わせて入れて頂くのが一番ですが、

さらにブレンドが「理」にかなっていると、ブレンドの相乗効果で、さらに美味しく!

味がまとまりまる感じになります。

ブレンドの「理」とは?当店でのブレンド内容の組み方をご紹介します。



ブレンドの「理」は、薬膳学の理論から


薬膳料理の元となるのが薬膳学。

薬膳料理というと、

「少し高価で、普段あまり目にしないからだに良い食材をたくさん使ったもの」

というイメージを持たれる方が多いですが、

日常的に使う食材が持つ特性や味を生かして、上手に組み合わせる学問が「薬膳学」の基本理論です。

花茶は本来の姿そのままの形や色で花を茶にしており、素材の効果や味も花や葉が持つ本来のものそのまま。

その特性を生かして、ブレンドを組むときも料理を作るのと同様に扱っています。


薬膳料理を作るときの基本組成(そせい:組み立ての意)は


「君臣佐使(くんじんさし)」という考え方を用います。


仰々しいですが、内容は至ってシンプル。

普段、料理をする際に皆さんもされているのでは?


・君(くん):主要食材→からだの状態や目的に適合する主要食材

・臣(じん):補助食材→主要食材を補助する材料

・佐(さ):君・臣の食材の効能をより高めために入れる反作用の食材

・使(し):補助食材→その他食材や調味料


君は「君主」、臣は「大臣」、佐は「補佐」、使は「使用人」。

当時の中国の組織になぞらえて作られたものです。「君主」は一番偉い人ですから、料理で言うと主役です。

肉や魚などを当てはめます。「大臣」のスタンスは「君主」寄りです。

「大臣」を補助する、効能が似ている野菜などを当てはめます。

見せ場はここから。「補佐」は「君主」「大臣」と反作用の食材を当てはめます。

理由は、君・臣の食材の効能をより高めるため。
そして、調味料など君・臣をさらに高めるものがあれば「使用人」を入れます。

例えばおしるこの「君臣佐使」は

君=小豆 臣=砂糖 佐=塩

となります。

塩をひとつまみ入れることで、甘さが引き立ちおしるこがグッと美味しくなることは、周知の通り。


また、食材の持つ性質として小豆は温め、砂糖はそれを補佐しますが、塩は寒性、からだを冷やします。
反作用のものを少し入れることで、効能はより高まって、味はさらに美味しく!これぞ薬膳料理です。


これを花茶に置き換えてブレンドすると・・・。


・眠れない夜にブレンド 

君=ハマナス 臣=杏の花 佐=マリーゴールド 使=梅花


ハマナスは見た目も香りも当に「君主」。


肝機能の改善や心血管疾患の予防、免疫力の増進、疲労回復 ・・・血の巡りを良くする作用を強く持ち、からだを温めて機能を高めます。


杏の花は腸を整えたり、潤いを与える性質を持ち、体液(中医学では血も体液の一部と捉えます)ハマナスと共にからだを温めます。


マリーゴールドは炎症を押さえる作用を持つので、からだを少し冷まします。眼精疲労にお勧めの花茶です。


梅花は気や血などの巡りを良くする作用があります。


ハマナスと杏の花で温め、マリーゴールドで少し冷まして、温め効果をさらに持続させた状態で、梅花を使って巡らせる。


からだが暖まることで安心して深い眠りに。


「君臣佐使」でとても効果的、美味しく頂けるブレンドです。


ブレンドティー【眠れない夜に】

 


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